医学生が学んでおくべきこと
こんにちは、最近異国に慣れてきたぬーみんです。
今日はこちらの病院の呼吸器内科の先生からいただいたありがたいお話についてまとめたいと思います。
先生「医学生が学ぶべきことって何だと思う?」
ぬ「うーん、正確な知識とスキルですか?」
先生「ちがうよ、よく聞いてね」
英語で質問されているだけでしどろもどろになってるのに、こんなとんちみたいな質問をされたもんだから挙動不審になってしまいました。
以下、先生の答え
まず第一に学ぶべきことは
Proffessionism(プロ意識)
教科書には書いていないけれど、医者としては当たり前であるべきこと
- Respect:医療はチームワークが不可欠。円滑な人間関係を気づくには相手を尊敬することが不可欠である。患者やその家族に対しても然り。
- Good Documentation:チーム内で情報を正確に共有するには正確な記述が必要。形式に則って書く。患者さんの説明も患者さんにとってわかる言葉で正しく伝えることが求められる。
- Confidension:信頼性がなければ仕事は進まない。特に患者さんから信頼を得ることは患者さんの利益につながる。できるといったことは遂行する、できないことはできないという
- Time Management:時間通りにはじめ、時間以内に終わる。時間オーバーは周りに不利益を被らせる。
- Listen to Instruction:上級医から専攻医、専攻医からレジデント、レジデントから研修医へと指揮系統は階段状。一か所でも崩れると機能しなくなる。
そのあとでやっと
Knowledge(知識)
Clinical skill(臨床技能)
が来るそうです。
ちなみにprofessionalismとは何かという記事はこんなものがありました。
10 things that define a true professional - TechRepublic
専門医になったらさらにここまでレベルアップする必要ばある、といったことでしょうか
UAE留学 出発 (2017/2/4)
フライトは
日本時間 11:35 出発
UAE時間 5:45 到着
なので約11時間のフライトです。
飛行機の中では全く眠れず、映画「The Dark Tower」を見たり、大学までの道のりを予習したりしていました。
飛行機はほとん揺れなくて快適でした。さすがエミレーツ(去年のベトナムのが悪かったんだろーなー。台風とスコールの中を尽きる最悪のフライトやった・・)
機内食は出発後すぐと離陸2時間前に出ましたが、お腹いっぱいで食べられませんでした。内容はサイドメニューがアラブ料理風でメインは普通な感じ。
飛行機の中でアイルランドへ語学留学に行く女子大生と会いました。めっちゃ英語がうまかったです。ドバイは乗り継ぎのために行くそうで、アイルランドまではさらに8時間かかるそうです。長いですねー。
検索して出てきた一流の飛行機の中での過ごし方は
- 仕事を片付ける
- 現地についてからの予定、行動を予習する
- 時計をすぐに現地時間に合わせて、その時間に合わせて体を休める
- 語学学習をする
- 読書をする
などだそうです。エミレーツはWifiが使えるそうなのでポプテピピックを見ようとしましたが、2MBまでなのであきらめました。くそな飛行機の時間の使い方は回避
飛行機を降りてバスに乗ってarrivalかtransitまで連れて行ってもらいます。まあ建物の大きいこと!なかなか到着しません。日本の空港がショボく思えてきます。
入国審査はパスポートを見せて即おしまいでした。(帰りの航空券のチェックとかいいんだ(笑))
めっちゃ重いスーツケースも無事回収して、いざAlAin行きバス停へ!
苦難はここから始まりました。
(続く)
UAE留学 出発 (2018/2/3)
最近ブログをサボっていたぬーみんです。すんません。
海外実習には重い教科書たちを持っていけないので、PC一つでOKのブログをまとめて書こうと思ったからです。
ついに1月の大学での実習を終えて、UAEへ旅立つ日がやってきました。
フライトは夜中の11時なので出発までには時間があります。それをいいことに前日までほとんどパッキングをしていませんでした(笑)
午前中にパッキングを済ませてお昼ぐらいに両親が下宿へやってきました(足がアレなので階段は危ないってのとお見送りを含めて来てくれました)
ちょうど節分の日なので恵方巻を南南東に向いて食べて、豆を2〇個食べました。
あ、ちなみに節分豆はちっちゃい子には食べさせたらだめですよ、誤嚥して気管支に入り込んだら水分を吸って気管支鏡でも取れなくなるらしいので。すぐに窒息する危険があります。
なんだかこのあたりから急に1人で遠い、日本語も通じない海外に放り出される恐怖と不安でいっぱいに・・
マジでこれぐらい不安につぶされそうでしたよ。
手術の日の前日と一緒ぐらいだったかな、自分の意志とは関係なく何かが動き出す感じ。
3時ごろ下宿を出て空港へ。途中で出国前最後のご飯を食べます。もちろん日本食です。日本食はおいしいなあ・・アラブ圏はどんな食生活なのか。こちらも不安・・・
空港には6時半ごろ到着。しかしチェックインは8時30分から。まだまだやん(笑)
時間があるので事前に両替をしておくことにしました。でも日本でAED(ディルハム)なんて扱ってるのでしょうか?
なーんと扱っていました。1AED=約35円です。
8時30分、ついにチェックインをしてセキュリティを通る時がやってきました。
両親のお見送りもここまでです。ここにきてさらに寂しさがこみ上げてきて泣きそうになりました。母親も泣きそうになっているような気がしました。
両親を含めてこんなに私のことを心配してくれる人たちがいるなんて、なんて幸せなことなんだろう。しっかり勉強して、思いっきり楽しんで、必ず元気に帰ってくるって硬く決意しました。
(この後トイレでこっそり泣いていたことは秘密です(笑))
11時までは暇なのでネットで遊んでいました。
充電コーナーに行くと日本のコンセントに合うプラグを持っていなくて困っているアゼルバイジャン人のおっちゃんに会いました。プラグを貸してくれーって、いや、日本人ならこんなことしないな、これが外国か・・・快く貸してあげましたが、いきなりカルチャーショック
実はここだけの話、私は飛行機恐怖症です。なのでずっとネットで飛行機恐怖症克服と一流の機内での過ごし方を調べていました。どーせなら一流の過ごし方をしてやろう、と。
(続く)
術後3か月筋力測定
こんにちは、ぬーみんです。
ついについに、最も危険な術後3か月を無事に乗り切りました!!
これからも油断なく過ごす所存であります。
最近のリハメニューは
- エアロバイク 70~80W×10分
- 両足スクワット 50回
- 五郎丸ポーズ(片足体重移動) 30秒×5回
- その他筋トレ
です。この五郎丸ポーズってのが痛くてなかなかできないのです・・
最近やっと両足スクワットが痛くなくなったばありですからね、しゃーない
日常生活で最近できるようになったことは
- 階段を手すり無しでスムーズに上り下り
- 小走り(ほんまはあかん)
ですかねー
ところで、某大リハビリ部では術後3か月経った患者は全員筋力測定をします。
ということでぬーみんも万を持して筋力測定に挑みました!!
(黒部市民病院のサイトより http://med-kurobe.jp/bumon/rinsyo-sports/guide.html )
上半身をしっかり固定してペダルに乗せた足を全力で蹴ったり引いたりします。イメージは握力計の膝バージョンって感じです。ちなみにこの機械はフルオプションで1000万円するそうです。医療機器ってだけでお値段を吊り上げることができるのね。
両足の筋力を測定して体重の何倍の力を出せるのかを測定します。重要なのは患側が健側の何%ぐらい力を出せるかっていうところです。結構力戻ってると思うけど
ではでは、さっそく測定行ってみよう!!
こんな感じで横で先生が激励してくれます(※脳内イメージです)
もうむりーーーしかも痛い..
結果発表!!
・・・左足は右足の
40%以下しか伸展力がありません(屈曲力はあまり変わらない)
・・・え・・まじすか・・
ちなみに内側広筋の厚さは半分しかなかったです。
相当悪い数字だそうです。予測できていたそうですが。
原因は
- BTB術式なので膝蓋腱の1/3を使って再建ため、どうしても伸筋群が弱りやすい
- 半月板保護のため早期筋トレができなかった
- 痛みが強い
- もともとの筋力が強いため患側の力が相対的に弱いと判定される
などでしょうか
マジでショックすぎて半泣きで家に帰りました(笑)
先生はこれからだよって慰めてくれました。うーーん、道は長い!!
言葉遊び、墜落と転落の違い
しばらくぶりです、ぬーみんです。
実習が復活してネタがいっぱい集まっているので放出しなければ
さて、今日は言葉の上げ足とりみたいなお話ですが。
みなさん、「墜落」と「転落」の違いって知ってますか?
どちらも医学用語として正しい?
どちらかだけが正しい?
意味が違う?
時代によって変わってきた?
そんなもん、どっちでもええやんって感じですね。でも医学は言葉の使い分けにうるさいので違いを知っておく必要があります。
答えはどちらも医学用語として正しいが意味が違う、でした。
転落のイメージは
階段から「転げ落ちる」感じです。
一方墜落のイメージは
いわゆる「落ちる」感じです。
2つの違いは・・落下中に他の物体に接触しているか、直接地面に落ちていくかの違いだそうです。
階段から落ちる場合はほぼ間違いなく「転落」ですが、ほかにもビルの3階からベランダに引っかかって落ちた、木にひっかかって落ちた場合も「転落」です。
逆に橋から真っ逆さまに落ちた、ビルから飛び降りて地面に激突した場合は「墜落」になります。
なぜこの二つが区別されるかというと、重症度とそれにともなう予後が変わるからです。
どちらのケースののほうが人体により大きなエネルギーがかかるか、と考えれば当然墜落のほうが高エネルギー外傷になります。転落は地面以外の場所と接触することによってエネルギーが分散されやすいため一度に大きなエネルギーがかかりにくいのです。
転落ならビルの13階からでも最終的には歩いて退院できた人もいるけれど、建物の3階から墜落しただけでも十分に死ぬ可能性があるとのことです。
重力の力、すげー(小並感)
以上、医学の言葉遊びでした。
術後2か月ぐらい
お久しぶりです、ぬーみんです。
年末に術後2か月を迎えました。今となっては歩けなかった時期なんて忘れてしまったように歩き回っています。
そんなぬーみんの年末年始は
- 病院見学3件
- 部活の忘年会と先輩方とのごはん
- 祖父母の家へ帰省
- いとこと会う
- 後はひたすらスマホゲーをしまくる
というリハビリもしない自堕落な生活を送っておりました
最近のリハビリメニューはというと
- 膝蓋骨周囲のマッサージ
- ハーフシッティング
- 両足スクワット
- エアロバイク
- その他筋トレ
ついにスクワットとエアロバイクが始まりました!!エアロバイクはついつい本気でこいでしまってしんどいです(笑)
今日の外来では筋力がよくついているとお褒めの言葉をいただきました!!やったね!!でもまだまだ油断禁物です。ほんとにこけるのが怖いです。
今後の目標は3か月を超えた時点で片足スクワットができるようになる事と膝前面の痛みをなくすことです。
先は長いです・・
脳梗塞の保存的療法と
こんにちは、最近病院見学に行ってきたぬーみんです。
今日は脳梗塞の患者に使用する薬剤についてまとめたいと思います。
これは某病院の見学に行った際に研修医の先生に教えていただいたことです。
この研修医の先生のあだ名が「歩くイヤーノート」で、そのオーベンの先生のあだ名が「歩くハリソン」で、この病院すごいなってなりました。研修医の先生は優しくて仕事も完璧でほかのスタッフへの対応もみごとで、本当にお手本になるような人でした。これぐらいこの先生についていきたいって思える人がいる病院に行けるといいなって思います。私がついていけるかは知りませんが。
脳梗塞・・・脳を栄養する血管がなんらかの原因でつまって脳細胞が虚血状態に陥ることである
分類は3つ
治療方法は血栓を薬で溶解したりカテーテルで取り除くことが考えられます。しかし適応可能時間の壁が存在します。
- t-PA:4.5h
- カテ:8h
発症後時間を置いて血流を再開させることは、虚血によって脆弱になった組織に血流を流すことになるので脳出血を合併する危険性があるからです。
しかも時間の起点は「発症した時間、または他人が患者を最後に元気であると認識した時間」なので朝起きたらマヒしてる・・・という症例では4.5hは確実に超えています。さらに脳梗塞は症状が激しい脳出血と異なり、緩徐経過をたどることもあるため体の異変に気付くのが遅れる場合もしばしばあります。またt-PAは高血圧など全身状態によっては適応外になります。だから、意外と使えない症例が多いです。
適応外になった患者には次のような処置を行います。
- 抗凝固薬・抗血小板薬:さらに血栓ができて症状が悪化するのを防ぐ
- 脳保護薬:ラジカルを除去する
- 輸液:動けなくなっているところを発見された場合、脱水になっていることも多い
- 脳浮腫薬:脳へルニアを防ぐ
- PPI:クッシング潰瘍を防ぐ
見学したときに先生と一緒に見た患者さんもやはり脱水状態でした。