穴があったら入れてみたい(1)
お久しぶりです・・・
こんにちは、国試の勉強が飽きてきたのでブログに現実逃避しに来ました。
頭が良すぎてうかる、てわけでもないのでさっさと勉強に戻ります・・
さて、今回は「穴があったら」起こってしまうことについて全3回で書いていこうと思います。
下ネタ???
いえいえ、そんなお下品?なことは書きません
体に穴があれば起きうる異物と誤飲について医学的に真面目に、国試勉強を兼ねて書きます。
第1回目は「意外と経過観察でも問題ない異物・誤飲」についてです。
飲み込んでも意外に害のない
(例題)
次の5つのうち、小児が誤飲しても緊急処置の必要性が低いものを2つ選べ
- マニキュア除光液
- 中性洗剤
- ボタン電池
- 裁縫のまち針
- 体温計の金属水銀
今年の必修にでないですかねー、差がつく問題になると思うんですが。
答えは2と5です。
害のある異物の処置
マニキュア除光液は直ちに救急車を呼んで病院に行き、胃洗浄が必要です。
有機溶剤やアセトンが主成分なので少量でも中毒を起こします。また気管に入り込むと肺炎も引き起こすので、誤嚥防止のため絶対に吐かせてはいけません。
ボタン電池は化学的に、針など鋭利な異物は物理的に消化管穿孔の可能性があるので、内視鏡摘出の対象になります。
経過観察でも大丈夫な異物
まず中性洗剤です。
毒性はないのですが、胃粘膜保護のため水か牛乳をコップ1杯程度を飲ませて様子を見ていれば大丈夫です。
ただし無理に吐かせると泡や洗剤自体で誤嚥する可能性があるので吐かせてはいけません。
次は意外な体温計の金属水銀についてです。
ちなみに体温計1本に入っている金属水銀の量は0.8g~1.2gだそうです。
毒性がほとんどない上に消化管から吸収されにくいので牛乳を飲んで様子見で問題ありません。体温計の破片で口を怪我していないかだけ見ておきましょう。
ただし、こぼれた金属水銀を密室に放置すると水銀蒸気になります。この水銀蒸気は毒性が強いです。
数時間で発熱、悪寒、呼吸困難、頭痛など多彩な症状が発生します。
すぐに風通しのいい場所に移動して、鼻をかみうがいをして病院へ行きましょう。
体温計を割って水銀が出てきたときは密閉容器に入れて戸外に出しておくと蒸気吸入を防ぐことができます。
この記事のまとめ
中性洗剤と金属水銀は意外ですね。
有害無害、いずれのケースでも吐かせるのは誤嚥するのでダメとされています。
誤飲したものをよく確認しましょう。
参考資料
http://www.j-poison-ic.or.jp/ippan/M70138_0100_2.pdf
http://jsda.org/w/3goingoyou/index21.html