初診
今日は膝の初診でした。
結果は思っていたより悪かったです。前十字靭帯、内側側副靭帯、内側膝蓋大腿靭帯断裂、外側半月板損傷でした。思い出して書くのも辛い・・・
手術で治るとのことですが時間はかかるようです。ひとまず医者になるまでには戻るようで安心しました。膝蓋骨と内側膝蓋大腿靭帯は保存的に、ほかは手術をする計画です。
ひどすぎてスポーツ外来の先生にほんまにスポーツ⁉事故ちゃうんって2度見されたレベルのようです。あーつら。
とにかく膝が動かないと話にならないので装具をつけて歩く、膝を曲げるリハビリから始めて、同時に保存療法も進めていきます。
それにしても、整形の先生やリハビリの先生が膝を曲げても大丈夫って言ってくれるとできちゃうんですよね、不思議・・・
思えば今まで恐怖心に囚われて膝を甘やかしいただけだったみたいです。
そして今日の先生の名言(迷言)
先生(^Д^)「保存療法でもお医者さんできるぐらいまでは治るよ。でも、整形みたいに人を支える科に進んだり、スポーツを再開するなら手術して治さないとね。」
ぬ( ゚Д゚)「(もしかしてこの先生、勧誘する気満々・・・?)」
今日から家でも大学でもリハビリに励みます。ポリクリも先生方にメールして何とか寛大な処置をしていただかないと・・・。あと、内側半月板を痛めないように気を付けます・・・
今日の思うところ、発見
- 医療事務の人が派遣だった
- 大学病院の待ち時間が半端ない
- 先生の言葉は魔法!!
- 装具の技師さんと装具部屋がある
- リハビリ室は事務みたい!!今日はACL術後の女の子が4人もいた!!がんばるモチベになる!!
- リハビリの先生(PTさん)神!!!
- 入院ではタオル大量とおむつとスニーカーが必須
- 集団で入院生活のビデオを見る
OBの先生と相談
どーも、動かなくてお腹が空かないぬーみんです。
今日はお母さんに大学まで連れて行ってもらっていろいろ雑用を済ませてきたついでにバド部のOBの先生でスポーツ医学の先生にお会いしてきました。
ケガした時の状況を話してグリって音がしましたって訴えたら「あー、90%の確率で靭帯やなー」って言われました。あーあ・・・
24日の朝に正式に大学で見てもらって、昼からそのまま専門外来でも見てもらえるそうです。その担当の先生にしっかり口添えしていただけるようで・・ああ、OBの先生は神!!
手術もたぶん大学でやってもらえる、とのこと。ただ、前十字と半月板損傷の手術をした後輩は1か月術前リハをしてから手術だったらしい。歩けるようになるまで1か月はかかりそうだから・・・海外実習は結構ぎりぎりかもしれません。
なんと、勉強しに来た先輩と研究室バイトをしに来た後輩から差し入れをもらいました。モンスターとトッポ(笑)めっちゃ元気が出ました。
膝の大けがとガチバドミントンの終わり
今日をもってこのブログのタイトルと趣旨を大幅に変更しました、ぬーみんです。
もともと医学の勉強メモ用に始めたブログなので身バレしないようにあまり自分のことを書かなかったんですが、今日からはもっと身バレを恐れずに自分の現状とか気持ちとか書いていきたいと思います。
先日の山口で行われた西医体で膝を大けがして、ただいま実家で静養しています。けがしたとき、会場中に聞こえるぐらいに叫んでしまったのでこれで自分が誰なのかバレましたね、はい。
詳しい診断はまだなのですが、MRIを撮影してくださった先生の見立てでは前十字靭帯断裂と膝蓋骨脱臼を起こしている、とのことです。今のところ装具を付ければ何とか歩けますが、このまま放置すれば内側半月板を痛めるかもしれないとも言われました。
私は高校からバドミントンを始めました。超貧弱な部活でしたが自分なりに毎日勉強と両立しながら頑張っていたと思います。大学進学後も某大学医学部バド部に入りました。昔は女子部員が少なかったこともあって、貧弱選手ながらも西医体は3回生から、春は1回生から団体戦のメンバーとして試合に出させていただきました(いわゆるレギュラー)。
まあ、部活の幹部が終わってからはいろいろと思うところもあり若干さぼり気味でしたが・・それでも自分は弱くても後輩に見本を見せる立場だし運動を続けたいと思って練習してきました。
今回のけがは、勝てば外シード(ベスト16)で男子も全員応援に来てくれていた試合でやってしまいました。膝がグリってなった瞬間、痛い立てない、実習どうしよう、試合負けちゃった、秋リーグ出れない、旅行行けない、遊べない、海外実習大丈夫?、部活メンバーがみんな見てる、私と組みたいからって練習頑張ってくれた後輩のこと、などいろんなことがめぐって本当にその場で号泣してしまいました(ほんとごめんなさい・・・)。その場で主幹の山口大の方や対戦相手の方(昔からよくしていただいてる先輩)、部活のメンバーや多くの他大の友人知人に助けていただき、病院へ搬送となりました。
たぶんもう6回生夏までに完全復帰できる見込みはないし、怖いのもあって団体戦メンバーは引退して二度と出ないつもりです。ある意味では部活のためのバドをしなくていいということでホッとしました。しかし私の中のバドミントンというアイデンティティを失ってしまいました。一生元通りのバドはできずに、最悪膝に障害を残すかもしれないと思うと絶望感でいっぱいになります。正直、けがのことを考えては毎晩泣いてます。
でも、友達や部活のメンバー、他大の方に励ましのメッセージをいただいたり、過去に対戦した相手の方まで心配をかけてしまっていることを人伝いで聞いて、このまま終わりたくない気持ちが強くなりました。来年の最後の西医体で絶対にもう一度、意地でもコートに戻ろうと思います(ダブルスゆるミントンで笑)
ということで、まず病んでる自分を励ますために前十字靭断裂+膝蓋骨脱臼のブログを見つけて同じ境遇から復活した人のことを知ろうとしました。
・・・・
・・・・・・・
・・・・・・・・・・ない!!!!
小型犬のブログばっかりやん!!!!
私は犬かよ!!!!
もし将来、私と同じことで苦しむ人がいたら少しでも勇気を持つきっかけになればいいなと思って自分のことを書くことにしました。あれ、もしかして私以外にそんなドジっ子いない?
重度の日本語能力欠乏ですが、拙文ながらけがのこと(もちろん勉強したこととか日々のくだらないことも)を書いていきたいと思います。いやー、書くからには絶対に復活してみせないとな!!
ビア腹のPatient
こんにちは、ぬーみんです。
そろそろ海外実習のMotivation Letterを清書しないと時間ないけど、やる気起こりません。どこに行くかは、秘密です。たぶん医学生でこの国に行くのは自分と相方だけでしょうから身バレします。それぐらい変わった国に1か月行きます。
さて、今日のタイトルは何を表しているんでしょうか。
ビール腹の患者はよく見かけますが。
これはChild-Pugh分類のゴロ合わせです.。肝硬変の重症度判定や予後予測に用いられます。また合併している食道・胃静脈瘤の治療方針を決定するためにも使われます。
出典:
https://blogs.yahoo.co.jp/sunnysideexpress/27449962.html
スコアが8~9点の場合には1年以内に死亡する例が多く、10点以上になるとその予後は約6ヶ月となるそうです。
もう一つ肝臓で重要なスコアは肝障害度です。
こちらは予備肝機能を評価して肝細胞癌の治療方針決定に使われます
Child-Pugh分類の脳症のところがICG試験15分値に変わったものです。
出典:http://www.jikeisurgery.jp/diseasegroup/hpb/hepat/hepat-ca/
ちなみにICGとは色素(ICG:インドシアニングリーン)のことで、経静脈的に負荷すると血中のリポ蛋白に結合して肝に輸送されます。ICGの特徴的な点は肝臓の類洞を通る間に肝細胞に摂取され抱合を受けずに、すぐに胆汁に排泄されることです。
ということで血中のICG濃度を経時的に測定すれば、肝の色素排泄能を観察することで肝機能や肝予備能を判定することができるのです。肝臓が悪くなっていればうまく色素が排出できず血中に残る、という原理を利用しているのですね。
で、ついでに肝癌の治療アルゴリズムです。
このアルゴリズムで最も重要な点は肝障害度がCならば治療不能という点です。
ほかのガンなら個数や大きさ、転移によって定義されたステージを重視しますが、肝癌は残存肝機能を最も重視します。なぜかというと代替肝療法が存在しないからです。
心肺なら体外式循環装置、腎なら透析で何とかできるけど、肝臓の代わりになる機械は今のところ存在しません(もしあったらどんなに大きい装置なんだろうか・・・)
個数が多くても肝機能が良ければ代償できるので積極的に治療していきます。
逆に肝機能が悪い場合は、治療を行ってから肝不全を発症する可能性があります。外科手術の原則は『手術によって余命を縮めてはいけない。予後改善が見込まれる場合に施行する』なので、予備肝機能がない場合は肝臓を触らないほうが予後がいいわけですね。
ガンの診断から外科的治療までの一連の流れ(おまけ)
前回までの記事のおまけです。
- 術前化学療法
手術根治性を高めたり、手術適応外の浸潤を手術適応範囲まで縮小させるために行います。食道ガン、直腸ガン、進行胃ガンで主に行います。しかし、強い副作用が出て中止することもあります。
化学療法に対する評価はCR(完全効奏)、PR(部分効奏)、SD(安定)、PD(進行)のように分かれます。
- 術後化学療法
根治的切除を行って病理的にも残存腫瘍がない場合でも、進行ガンであれば再発することがあります。それを抑制する、もしくは遅らせるために行います。(再発と術後療法については本当に効果がある人は少数かも、という論文もあるそうで・・・。術後治療をしてもしなくても結果が変わらない人は一定数いるようです。感受性を調べるなど、オーダーメイド治療が必要なんかな・・・)
ガンの診断から外科的治療までの一連の流れ(後編)
こんにちは、ぬーみんです。
- 今の彼氏を離すな。まだゴールは見えないが平和な関係が保てる。2年後に危機を迎えるが3年後に結婚運は最高になる。
- 別れたとしても3年後は絶好調だから結婚まで話がまとまりやすい。いい人も見つかるかもしれん。
- でも結婚線が下がっているから晩婚のほうがいいかもしれない。
- 就職や仕事については問題はない。経験を積むことで天職となる分野が見つかる。
- 仕事しながらも家庭も両立していける。
- 健康面も大きな問題はない。
うーん、一般論やん。まあ、それなりにいい結果だから都合よく信じようかな。研修で忙しくなっても周りに対する思いやりを忘れるなって戒めかもね。
- 入院
- 手術
- 術後管理
- 退院支援
ガンの診断から外科的治療までの一連の流れ(前編)
ご無沙汰です。夏休みで完全に緩みきってるぬーみんです。最近医学の勉強がお留守になってます。
そのかわりにPythonの勉強をしています。8/28日まで限定でプログラミングコースのアカウントを使わせてもらえることになったのでこっちを最優先してます。Pythonの勉強についてもそのうち別途ブログにするつもりなので探せるもんなら探してみてください。
さて、今日はガンについてざっくりです。これは呼吸器外科と消化器外科で同じことを言われました。この先、実習重視の国試に移行していくことが予想されるので、こういう臨床的な知識や感覚は大事になると思います。1つ理解しとけばいろんなガンで応用できますしね。(この記事では外科の先生の視点でまとめます)。
ざっくりとした流れ
初診
- 症状の有無
- 受診施設
術前検査
- 病変に対する検査
- 全身機能検査
- 入院前指導
- IC
入院
- 術前補助化学療法
- 投薬管理
- 全身管理
手術
- 術後管理
- リハビリ介入、早期離床
- 術後治療の有無
- 退院支援
外来通院・フォロー
(詳細)
- 初診
症状の有無 近年、ガン検診が広まったり画像診断術が発達したことで無症状でガンが見つかることがよくあります。ほとんどがstageⅠまたはⅡで見つかるので手術で根治できる確率が高いです。大腸がんを例に挙げると、がん検診で行われるのは便潜血検査(ヒトHbに対する免疫学的検査)や貧血検査です。
一方、それぞれのガンに特徴的な症状を訴えて受診する場合もあります。大腸ガンなら腹痛、便秘や血便、肺ガンなら血痰、膀胱ガンなら血尿などですね。また、発熱、全身倦怠感、体重減少などを訴える場合もあります。症状がある場合、stageは進んでいる場合が多く、多発転移していることもあります。
- 受診施設
病院といっても大学病院や中核病院のような大規模で高度な治療を行えるところから、個人経営の地域に根差した小さなクリニックまで多種多様です。クリニックや診療所の検診で見つかることもよくありますが、精査や治療となるとより大きな病院に転院する必要が出てきます(病診連携)。また症状が出て大病院に連れていかれたガンが見つかることも考えられます。病院で見つかった場合もより専門的な治療を受けるために転院することもあります(病病連携)。
- 検査
- 病変に対して
病変に対して行う検査では確定診断をします。そのために病理像からガンの性質を見極めたり、浸潤度や大きさから大まかな病期を決定します。生検や組織診断が当てはまります。大腸がんの例の続きですが下部消化管内視鏡で浸潤度、病型について検討をつけておきます。
もし転移が考えられる場合は全身の検索も行います。CTでリンパ節転移、肺転移、肝転移、脳転移は発見することができます。しかし、腹膜播種は小さすぎて見つかりません。開腹してみるまでわかりません。また、その部位のガンで特異的に合併しやすい疾病があるならその部分も精査する必要があります(MENとか)。
ところで、転移の全身検索でなんでPET-CT が第一選択ではないのかに対する理由は何でしょうか?簡単です。費用が高いわりにCTとそれほど精度が変わらないからです。PETを持っていない病院も多いし。保険なしで10万円ほどするそうです。CTでわかるなら医療費を無駄にすることはないって発想ですね。ただし、乳癌、リンパ腫など全身性のガンの場合は積極的に用いるようです。
こんな感じで病期まで決定して治療方針を考えます。
- 全身機能検査
ここが一番大事です。手術のクォリティーは術前検査で決まります
手術をする、化学療法をするにしても患者さんが治療に耐えられないと意味がありませんよね。治療によって逆に余命を縮めてはいけません。少なくとも
- 心機能(心電図、生化学検査、レントゲン)
- 呼吸機能検査(スパイロメトリ、血ガス)
- 肝機能(生化学検査)
- 腎機能(尿、BUN、Cr)
は考慮すべきです(肝腎は特に薬剤を考慮するうえで重要)。これらの検査を基に術中
、術後に起こりうるトラブルの予期することができます。周術期リスク管理で最も重要なのは術前検査です。外科医たるもの、事前にすべてのトラブルを予測し、トラブルを回避してサクッと解決すべし!そうすれば仕事終わりに飲みに行ける(byイケメン呼吸器外科医)
- 入院前指導
ここで最も大事なのは禁煙指導。喫煙によって呼吸機能や喀痰排出能が低下して、全身麻酔の覚醒時のリスクとなるからです。また口腔内管理も行います。口- 腔内が細菌で汚染されている場合、誤嚥すれば肺炎になるリスクが上がるからです。
- IC
あとは患者さんへの説明です。わかりやすい言葉で話すことが大切です。
続きは次回書きます。
明日朝いちから練習やのに眠れない・・・先輩に怒られるーー
西医体も近いので練習がんばらないとね!!
おやすみなさい