ぬーみんの日記

某大医大生の短期留学と膝のリハビリと医学メモ

脳梗塞の保存的療法と

こんにちは、最近病院見学に行ってきたぬーみんです。

今日は脳梗塞の患者に使用する薬剤についてまとめたいと思います。

 

これは某病院の見学に行った際に研修医の先生に教えていただいたことです。

この研修医の先生のあだ名が「歩くイヤーノート」で、そのオーベンの先生のあだ名が「歩くハリソン」で、この病院すごいなってなりました。研修医の先生は優しくて仕事も完璧でほかのスタッフへの対応もみごとで、本当にお手本になるような人でした。これぐらいこの先生についていきたいって思える人がいる病院に行けるといいなって思います。私がついていけるかは知りませんが。

 

脳梗塞・・・脳を栄養する血管がなんらかの原因でつまって脳細胞が虚血状態に陥ることである

分類は3つ

治療方法は血栓を薬で溶解したりカテーテルで取り除くことが考えられます。しかし適応可能時間の壁が存在します。

  • t-PA:4.5h
  • カテ:8h

発症後時間を置いて血流を再開させることは、虚血によって脆弱になった組織に血流を流すことになるので脳出血を合併する危険性があるからです。

しかも時間の起点は「発症した時間、または他人が患者を最後に元気であると認識した時間」なので朝起きたらマヒしてる・・・という症例では4.5hは確実に超えています。さらに脳梗塞は症状が激しい脳出血と異なり、緩徐経過をたどることもあるため体の異変に気付くのが遅れる場合もしばしばあります。またt-PAは高血圧など全身状態によっては適応外になります。だから、意外と使えない症例が多いです

 

適応外になった患者には次のような処置を行います。

  • 抗凝固薬・抗血小板薬:さらに血栓ができて症状が悪化するのを防ぐ
  • 脳保護薬:ラジカルを除去する
  • 輸液:動けなくなっているところを発見された場合、脱水になっていることも多い
  • 脳浮腫薬:脳へルニアを防ぐ
  • PPI:クッシング潰瘍を防ぐ

見学したときに先生と一緒に見た患者さんもやはり脱水状態でした。