急性心不全分類、Forrester分類
こんにちは、最後から2番目の夏休みがケガで消えるのをくっそーーーーって嘆いているぬーみんです。
今回は久々に医学ネタ、フォレスター分類をまとめようと思います。
フォレスター分類は急性心不全の患者に対して、スワンガンツカテーテルによって得られた数値で分類して重症度を評価する指標です。重症度評価は後の治療方針に影響します。
以前にも書いた通りスワンガンツカテーテルで測定できる項目は
- 心内圧の測定
- 心拍出量(CO)の測定
- 酸素飽和度の測定
です。
forestter分類で基準となる数値は
- 心係数(CI) = 心拍出量(CO) ÷ 体表面積・・・末梢循環の指標
- 肺動脈楔入圧(PCWP) = 左房圧・・・肺うっ血の指標
つまりCIが低いほど末梢まで血が行き届いておらず、PCWPが高いほど左心不全症状の肺うっ血が強い、ということを意味します。
で、CIは熱希釈法によるCO測定から、PCWPは心内圧測定の機能で知ることができます。
- Ⅰ群は正常。安静・経過観察。
-
Ⅱ群は肺うっ血なので水分を抜くか、体循環に血液を逃がさないといけません。利尿薬、血管拡張薬の投与・経過観察
- Ⅲ群は末梢循環不全なので循環血漿量、つまり血管内の水分を増やさないといけません。輸液が有効。強心薬も使用される。(入れて叩く作戦)
- Ⅳ群は循環が破綻しています(心原性ショック)。心臓を無理やり動かしたり拍出の補助をしなければいけません。強心剤の投与・大動脈内バルーンパンピング(IABP)・経皮的心肺補助(PCPS)
このように全く治療が異なっています。状態を評価して適切に治療を選択することが救命につながります。